事業者等への申入れ 住宅賃貸事業者の不当条項が是正されました 1 申入れの経緯 本協会は、平成19年11月7日、定期借家契約の清算条項について 消費者契約法第9条1号に違反する不当条項の使用停止を求めた申入れ(裁判外の差止請求)を行いました。 相手方は、アパート・マンション等の賃貸借契約で、週単位、月単位の短期間の定期借家契約を行う事業者です。 相手方の定期借家契約の中で、「マンスリーシステム権利金」には、利用してはじめて発生する光熱費・水道料、 家電製品・家具の使用料が含まれていました。これを入居前でも返金しないのは消費者契約法第9条第1項に抵触すると 使用停止を申入れしました。 また、相手方の料金表は総額だけ表示されており内訳がなく、解約時返金されない金額が不明でした。 更に、部屋利用料は一定で低額でしたが、解約時に返金されないマンスリーシステム権利金の額が極めて高く設定されていました。 2 申入れの結果 使用停止を求めた条項 申入れ前の条項の趣旨 申入れ後の条項の趣旨 マンスリーシステム権利金は入居前の中途解約でも返金しない マンスリーシステム権利金をやめマンスリー手数料に改めた (マンスリー手数料には、光熱費・水道料、家電製品・家具の使用料は含まれていない) マンスリーシステム権利金と部屋利用料を足した総額表示のため内訳が不明 マンスリー手数料と部屋利用料を別々に表示し、光熱費・水道料、家電製品・家具の使用料は部屋利用料に含めた 部屋利用料は一定で低額であるが、マンスリーシステム権利金の額が高額である マンスリー手数料は部屋利用料より低額にした 3 申入れの終了 本協会の申入れの趣旨を相手方事業者がほぼ全面的に受入れ、その成果として新契約書、 新料金表が提示されたため、改善・是正が行われたと評価し、 今後も引き続き注視を行うことを前提に、平成20年3月6日申入れを終了しました。