事業者等への申入れ 美容外科クリニック規約の不当条項が是正されました 1 申入れの経緯 本協会は、平成21年2月23日、美容外科クリニックに対して規約の不当条項の使用停止を求めた申入れ (裁判外差止請求)を行いました。 更に、前の申入れを一旦終了したのちの平成22年2月22日、 相手方事業者が差止請求の対象となった従前の書面を半年以上もそのまま使用していたことが判明したため、 是正前の書面の使用中止及びさらなる文言の修正を求めて再度の協議を重ねました。 2 申入れの結果 使用停止を求めた主な条項(平成21年2月23日) 申入れ前の条項の趣旨 申入れ後の条項の趣旨 手術予約申込み後の「連絡なくキャンセルの場合はいかなる場合もキャンセル料が発生する」という条項 使用を停止する。 「手術申込金は手術事前準備に当てさせていただきますのでご返金はできませんので 予めご了承ください」という条項 使用を停止する。 「手術予定日より2週間前から前々日までの手術の変更・キャンセルは、手術代金の50%、 手術予定日前日の手術の変更・キャンセルは手術代金の80%、 手術当日の変更・キャンセルについては手術代金全額をキャンセル料としてお支払頂きます」という条項 使用を停止するが妥当な範囲で修正を行う。 「予約金をご入金いただいた時点で手術本契約が成立します。 ~手術予定日のご変更、キャンセルは2週間前までにお願いいたします。 2週間前を過ぎても手術予定日のご変更・キャンセルに応じますが、 すでにかかってしまった実費相当額についてはご負担いただくことがあります。」 ただし、契約解除の場合の費用の請求は、 消費者契約法の規定に従い、各手術の種類に応じた「平均的な損害」の範囲内の趣旨である。 改善・是正を求めた主な条項(平成21年2月23日) 申入れ前の条項の趣旨 申入れ後の条項の趣旨 「安心無痛麻酔」の表示 改善・是正する。 「お見積書」「仮予約」「仮申込」「申込」「本申込」「手術日」 「手術予定日」「手術予約日」などの表記 改善・是正する。 協議再開後の最終版書面(規約)(平成22年2月22日) 予約金入金により手術契約が成立すること 手術予定日の変更・キャンセルについては、既にかかっている実費相当額がキャンセル料になること 実費相当額は平均的損害を超えないこと 修正版は7月28日より使用開始し、従前のものの使用は中止すること 3 申入れの終了 本協会の申入れにより一定の改善が行われたと評価し、 今後も引き続き注視することを前提に平成21年7月31日申入れを一旦終了しました。 その後、従前の書面を使用していることが判明し協議を再開した結果、従前の書面の使用を中止すること 及びさらなる文言の修正も行われたことが確認できたため、平成22年8月12日再度の協議を終了しました。